C3、C4そしてCAM植物は、太陽の光なしに、光合成によって、ATP,NADPHを生成できません。ATPまたは、NADPHは、RuBPやPEP酵素が関わるCO2 fixationにつかわれ、植物本体(炭水化物)が生成されます。
ただし太陽の光なしでも光があれば、このプロセスは、成り立つわけです。もし一日目から、光があれば、3日目に太陽がなくとも、生成する条件は十分あります。
Sam Tomioka
University of S.C.
「太陽の光なしでも光があれば、このプロセスは、成り立つ」のは当たり前の話ですが、地球上の植物が太陽とは別の光で生成したという話は当たり前の話ではありません。現代の生物学や地質学や物理学によれば、地球上の植物がそれを得て生成することが出きるようになったその光の源は太陽であると見なされているだけでなく、太陽の周りを回りながらガス雲から次第に現在の大きさの惑星に成長した地球、太陽との引力関係でその安定を保っているその地球が、太陽が存在するようになる以前に植物が繁殖するような状態ですでに存在していたなどとはとても考えられないからです。
まず、太陽の光りでない光を考えてみましょう。たとえば、別の星からの光りという可能性もないではありません。しかし、星の光り程度では地球上の植物が生成できないことは、太陽の光のあまり届かない南極大陸の状態をみれば、素人にでも容易に想像できます。
そのうえ、聖書の記述そのものが、星の創造時期も太陽や月と一緒に、植物が地球上に生成していた第三日目より後の時期、つまり第四日目としているために、太陽とは別の星からの光で植物が生成することができた、とする仮説は聖書の記述を弁護するためには何の役にも立ちません。(「Nobuhiro Kiharaさんへ 01年1月6日」参照)
さらに、太陽が存在するようになる前に地球上に植物が生殖していたという話は、太陽の周りをまわっていたガス雲から地球が出来上がったという現代物理学の想定と、根本的に矛盾します。
原始太陽が明るく輝いた頃に、その赤道面の方向に円盤状の稀薄なガス雲が取りまいていた。原始的惑星雲とか原始太陽系星雲とでも呼べるこの円盤状のガス雲は、原始太陽が自転するのと同じ方向にそのまわりを回転していた・・・。太陽の周りを回りながらガス雲から次第に現在の大きさの惑星に成長した地球、太陽との引力関係の中でその存在の安定性を保っているその地球が、太陽が存在するようになる前に存在していて、しかも、そこには植物が生成したなどという聖書の記述は、現代科学から見れば、聖書の中でももっとも荒唐無稽な記述の一つです。原始惑星雲内の個体微粒子はガスとともに原始太陽の周りを回っているが、次第に雲の赤道面に沈降し、一万年くらいで大部分の個体微粒子は赤道面の極薄い層に集まった。この薄い層は重力的に不安定で、たちまち10キロメートルくらいの大きさの無数の破片にばらばらに分裂した。これらは、火星や木星、土星に現在、見られる小さいな衛星くらいの大きさで、微惑星といわれる。微惑星は個体微粒子がくっついたもので、小惑星帯の内側では岩石質や金属質の粒子からできており、木星より外ではさらに水やアンモニア等の氷粒子が大量に加わって、むしろ岩石質や金属質の物質で汚れた氷の塊になっていた。こんな微惑星が、原始惑星雲では10兆個あまりできたと考えられる・・・。
微惑星は太陽の周りを回りながらお互いに衝突を繰り返し、互いに合体して大きな微惑星に成長した。赤道面に集中した星雲ガスの抵抗で微惑星の速度は遅いので、衝突するとすぐ合体する。やがて月くらいの大きさの原始惑星まで成長したものは、さらに衝突する微惑星を合体しながら成長を続けた。地球や金星ぐらいの大きさまで成長するのに数百年万年から1000万年かかった・・・。
(小尾信弥、『新・太陽系の科学』、64〜66頁)