このページは来訪者のみなさんからの反論、賛同、批評、感想、質問などを載せています。わたしの応答もあります。
00年2月23日
縄文時代の年代測定は、ほとんどが放射性炭素年代測定法が用いられています。しかし、この方法が完全に正確ということではないことは、G・アーネスト・ライトが『聖書考古学者』誌(1955年、46ページ)で述べた次の言葉から明らかです。
注目すべきことであるが、古代の遺物の年代を算定するための新しい炭素14年代測定法は、期待されたほど誤りのない測定法ではなかった。……何回か測定したところ、多分いろいろな原因があったのであろうが、明らかに間違った結果が出た。今のところ、数回測定してみて、ほとんど同一の結果が得られ、その年代型の算定方法から見ても正確であるように思える場合でなければ、無条件に信頼する事はできない。もっと最近では、『新ブリタニカ百科事典』(大項目事典、1976年、第5巻、508ページ)はこう述べています。
理由は何であれ……炭素14測定法による年代には伝統的な歴史家の好む正確さがないことは明らかである。ですから、日本の縄文遺跡は聖書の記述の歴史的間違いを証明しているとは言えません。―K.M.
00年2月27日
無知な人たちがそれを否定しているからと言って、それが間違いであることにはならないでしょう。K.M.さんはかれらの無知をさらけ出して、大衆の前でかれらに恥をかかせているだけです。
炭素14測定法は考古学の畑からの唯一の科学ノーベル賞を受賞することとなった画期的な発見です。K.M.さんが、炭素14測定法に否定的な意見を探して、1955年や1976年の古い文献(しかも百科事典のような非専門的文献)にまでさかのぼらなければならなかったのは、仕方のないことです。現代の炭素14測定法の技術は画期的に進歩していてますます利用価値の高いものとなっている(「作者より匿名希望さんへ」)のが現実だからです。K.M.さんがここでやっておられることは、「地球は丸い」という事実に対する反対意見を探して、人々がまだ「地球は平らである」と思い込んでいた時代の文献を引用しているようなものです。
「ファンダメンタリスト」と呼ばれる人たちの文献では、炭素14年代学のもつ技術的問題を指摘するだけで、それに代わるよりすぐれた技術を提供する努力もせず、また、炭素14年代学の抱え持つ問題を解決するためのなんらの技術開発もしていません。これは、彼らの努力が、真実を知るための努力ではなく、信仰によって(つまり、なんの根拠もなく)真理であると信じている聖書の記述を、もっとながく信じ続けるための努力にすぎないからでしょう。(「作者より匿名希望さんへ」)
もし、本当に、炭素14やその他の年代決定のための科学技術が信頼できないと思われるなら、より信頼できる方法を提示し、どれほどの誤差があるのか具体的な数字を示さねばなりません。そのとき、科学者たちや技術者たちは、よろこんで新しい方法に飛びつくでしょう。信仰がすでに信じているドグマに固執するのにくらべて、科学は知ることをもとめるからです。 (「作者よりTMさんへ」)
おたより、ありがとうございました。