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言の葉

(17)


現代は、まことに批判の時代であり、一切のものが批判を受けねばならぬ。ところが、一般に宗教はその神聖によって、また立法はその尊厳によって批判をまぬかれようとする。だがそれでは宗教にせよ立法にせよ、自分自身に対して疑惑を招くのは当然であり、また、理性がその自由率直な吟味に堪え得たところのものにのみ認める真正な尊厳を要求することが出来なくなるのである。

--- カント、『純粋理性批判』篠田英雄訳 ---