新約聖書で福音書はマタイ、マルコ、ルカとヨハネにおおまかに分けられる。という 話を聞くのですが、簡単にいえばどういった点でそのように言えるのですか?

新約聖書はいろいろな文書の寄せ集めですが、そのなかに「福音書」と呼ばれている文書が4書おさめられているということです。それらが、「マタイによる福音書」「マルコによる福音書」「ルカによる福音書」「ヨハネによる福音書」と呼ばれているのです。このなかで「ルカによる福音書」以外は、誰がそれらを書いたかわかっていません。マタイ、マルコ、ヨハネは後代の教父たちの憶測であって、今日まで伝統的にそう呼ばれてきたというだけです。

また、福音書はこれら四つに限りません。新約聖書に収められていない福音書もあります。たとえば「トマスによる福音書」が有名です。新約聖書(正典)に収められていない(ローマの教会が採用しなかった)ので「新約聖書外典」とされています。