こんばんは。
佐倉さんがお忙しいこと、またお答えを考えるのに時間が必要なこと、 更に、議論を吹っかけているのが私だけでないこと、これらを重々 承知の上で、以下の一点についてだけ、わがままながら即答をお願いいたします。
わたしの、クローン問題についての、佐倉さんのご解答の中で、
> 3.「もしクローンが人間であれば・・・」?さて、♯で引用した部分がわたしの議論で、>で引用した部分が、佐倉さんのそれに対する批判です。わたしは、「もしクローン人間であれば」と発言しており、決して、「もしクローンが人間であれば」などと発言しておりません。これはその部分を読み違えたと言って通る事ではないですね。以下でわたしは命題と言う言葉も使っています。佐倉さんも良くおやりになる、純粋論理学の議論をしているのは、読んでいただければ分かるはずです。わたしには、佐倉さんは意図的に読み違えを演じておられる(その場合は悪意に満ちたためにする議論です)か、あるいは、わたしの議論などこの程度のものと、斜め読みされて、「もしクローン人間であれば」を「もしクローンが人間であれば」とだけを読んで、怒られたのかいずれかだと思います。(後者であることを望みます)♯ 《これは、もしクローン人間であれば、人間であると言い換えられますが)仮定の ♯ 「クローン人間である」という部分が偽であれば、あらゆる命題が真になるので、 ♯ 結論部に「人間である」を持ってきても、「商品である」を持ってきても、どちら ♯ も成立するという不安定さを持ちます。わたしは何もクローン技術に反対なわけで ♯ はないので、こうした未確定の未来を語る場合には、「もしクローン人間であれば」 ♯ という命題の結論部が「人間である」に必ずなり、たとえ一部でも、「商品である」 ♯ という可能性を残しておかない、そういう環境整備、が事前に必要、と申し上げた ♯ のです。 》> 「遺伝的に均一な個体ではあっても・・・クローンとは言えない」とか、「自然の > 世界にクローンは存在しない」とか、Junさんのご意見には驚かされますが、こ > の「もしクローンが人間であれば」というご発言には、もう、卒倒しそうです。こ > んな発言をすることができるためには、ご自身が「人間クローンは人間であるかど > うかわからない」と思っているのでなければならないからです。
で、わたしの議論は、単純な論理の問題なのです。《クローン人間は人間である》という命題をもともと出されたのは佐倉さんです。わたしもその通りと考えています。ただ、それは個人的意見としてであって、あるいは、この命題を自明と考えない人たちも居るのではないか、という不安を持ちます。
どうやら、人間そっくりの怪物をイメージしておられる・・・という訳ではないのです。人間なのに人間と認められないということを心配しているのです。)そこで、この段落では、単純な論理命題として、《クローン人間は人間である》を仮定《クローン人間である》と結論《人間である》に分けて考えたのです。以下前回の議論とダブりますが、現在クローン人間は存在しない、という立場にたって議論しましたから、当然仮定部は、False だと考えたのです。仮定が False であれば、結論部が、True 《人間である》でも False《商品である》でも成り立ってしまいます。そこに危険がありますね、という議論で、「もう、卒倒しそうです」とまで言われるような趣旨のものではありません。冷静になってください。佐倉さんは、ただ、わたしの議論の、仮定が!
False であれば、というところが間違っているよ、今日の生物学に拠ればね、一卵性の双子は、クローン人間なんだよ、だから、この論理は、一卵性の双子が人間である以上、当然の帰結として、結論部は《人間である》しか来ないのだよ、と言ってくだされば良いのです。
以下は、緊急のものではなく、とりあえずの感想ですから、読み流しておいてくださって、結構です。
さて、すべてのクローン技術を望んでいる人たちが、佐倉さんの語るような立派な夢を実現するために望んでいるとは思えません。だから、わたしもしつこく、仮定部に、すべての、という条件を加えることにします。《クローン人間である》すべての存在が、《人間である》、そう結びつくべきだと思っていますが、確信は持てないのです。
さて、一卵性の双子はクローンだという、佐倉さんの明晰な主張と、多くの生物学的引用文献、非常に説得力がありました。けれども、生物学の常識にしても、佐倉さんの常識にしても、そこまで知識のある人の常識=一般常識とはいえないですよ。アメーバ―等の細胞分裂による無性生殖はもちろん、分かっていたのですが、あまり考えていなかったですね。植物の場合、胞子で増えるもの、地下茎で増えるもの、など無性生殖ですから、クローンですね。植物でも、被子植物になると、挿し木等の人工的手段を使わないと、無性生殖、つまりクローンにはならないと思うのですが。動物の場合、(1卵生の双子から16子までを例外として、北海道に生息するギンブナも例外かな)「ヒツジのドリー」とか、「受精卵クローン牛」とか、「体細胞クローン牛」など、世間で話題になっているクローンの場合、何らかの人工的な手段を使って発生させていますよね。でも、双子の問題に始まる、「自然の世界にクローンは存在しない」という私の見解に対する佐倉さんの反論にはほとんど説得されました。完全にと言えないのは、生殖細胞による有性生殖と、体細胞による無性生殖とを、無意識の